現像タンク
一般的なもの

 タンク現像はアマチュアが手軽にフィルム現像が出来る便利な道具です。タンクが出てくるまでには皿現像を行いましたが、暗闇の中、フィルムをバットに入れた薬品の中をシーソーのように左右に動かすのですから、知らない間にフィルムが薬品から離れるなどのトラブルがありました。無事に現像できるのはまさに技術でした。
 タンクも色んな形式が考えられましたが、下にあるようなものがアマチュアに普通に使われる代表的なものです。
 タンクには形式で大きく分けると。『ベルト式』と『ノーベルト式』があります。ノーベルトはフィルムを溝の間に巻き込むのですが、その溝が両方にある『両溝』ものと片側だけの『片溝』になります。
 大きさで分けると幅の狭い35mmフィルム用のものと幅広の120フィルム用に分かれます。120用は35mmフィルムを二本同時に処理できるようになったももあります。
 更に、120を二本または35mm三本を同時に出来るものもあります。

各タンクの使い方に関しては赤文字のタンク名をクリックすると写真入解説を読めます。

35mm(135)用タンク

 左・パターソン 290cc 英国製
  自動巻き込み式で人気のあるものです。使用液量も少ないので希釈現像液で一回ごとに捨てる人には経済的でしょう。

 中・キング135 450cc 日本製
  実に昔からある現像タンクの定番です。リールは左においてあるベルとなしと右にあるベルト式があります。攪拌用の軸やタンクは共通です。

 右・ LPL135   cc 日本製
 これもすっかり定番になったもので蓋がステンレスでもレールは同じです。レールはステンr手すの針金ですから両溝です。
120用タンク

 左・キング 3ロール500〜1400cc 日本製
 これは一度に35mmを三本、若しくは120を二本同時に現像できるものです。
 リールは片溝。両溝。ベルト式どれでも同じ規格で作られていますから自由に選べます。

 中・キング120 120 500cc  日本製
 120フィルムのかつての定番タンクで写真のベルト式と両溝のリールがあったのですが、オークションなどで出てくるのは35mm共々ベルト式が多いです。フィルムにベルトの跡が付かないノーベルトのほうが私は好きですね。

 右・LPL120   450cc 日本製
 35mm同様今では一番出ていると思われるものです。これにも120二本、135三本用の長いタンクがあります。

 比較的ポピュラーなものをあげました。たまたま、私の手元でこれだけ勢ぞろいしたので写真入で紹介できたのです。
 使い勝手は慣れの問題が大きいのでとかくいえませんが。私は35mmに関しては子供の時から使い慣れたキングの片溝式が好きです。35mmは幅が狭いので片溝でもフィルム同士がくっつく心配はありません。昔はこれにフィルムを乳剤のない側同士を合わせて二本巻き込んで現像したものです。完全時間現像なら問題はありません。
 120に関してはLPLの両溝でも巻き込みが楽なので作業はしよいです。ただ、いかに現像ムラを無くすかが120の課題になりますからどれがいいとも言いがたいです。そのためにキングのベルト式をゲットしたのですが、本当はこれの両溝リールが欲しいものです。緩やかな回転の方がむらが出にくいと思いますから・・・

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