現像タンクの使い方
キング・135ノーベルト型

 このキングの黒い現像タンクは古くからありいまだに現役と言う定番中の定番です。
 35mm用のものにはこのベルトを使わないノーベルトとベルトを使うベルト式があります。
 現像作業での障害の少なさではこちらの方が良いといわれながら、どうやらベルト式を使う人が多いようです。タンク本体は同じですからリールを手配すればどちらにでも使えます。
  キングのタンクは攪拌用心棒の中心に液温計が入りますから温度は測れます。ただし、熱伝導が低いので液温変化はステンレスのものほどありません。適温の水を用意してつけておくのが良いかと思います。

 準備

 蓋・本体・リールは分かりよい配置で落とさないような場所に置きます。軸はタンクの中に入れ転がって落ちないようにします。暗闇で転がると悲劇ですよ。
 パトローネを開けるなら開ける道具を用意します。
 最後の部分を切り落とすのにはさみを用意します。

 一旦作業に入ると今のフィルムでは安全光は使えませんから、物の配置はいつも一定にして、手探りでもすぐにつかめるようにしてください。
 蓋はステンレスのものでも取り扱いは同じです。

 フィルムの先端を残して巻き戻してあるときはそのままで引っ張り出して、パトローネぎりぎりで切り離してもいいです。
 ごり義理できらないと最後の画面に乾燥の時のクリップがかかる時があります。
 スタート

 リールの巻き込み方向は明るい時に確認しておきましょう。右利きなら溝が向こうになると思います。
 フィルムの先端を軸の留め金に押し込みますが、この時、左手親指のところにある金具を押さえると押さえ金が開き、放すとフィルムを掴んでくれます。
 この段階でフィルムがガイドの溝にはまっていることが大切です。
 巻き始めるとすぐに嵌っているかどうは分かります。嵌っていないときれいな円形にはなりません。駄目な時はやり直します。
 このリールは手前側には何もないので指の腹で触るときれいに巻けているかどうかすぐに分かります。です。
 この作業に掛かる前には手を洗って乾かして置いてください。脂があると指紋などのトラブルを起こす可能性が強くなりますし、濡れていると作業はしにくいです。
 もちろん、リールも乾かしてください。タンクは湿っているくらいは平気です。
 巻き込み

 フィルムを巻き込むときはフィルムを一寸外にひねるようにするとスムーズに巻き込めます。
 写真は方向が分かるように極端にひねっています。こんなにしなくてもいいです。
 見本のフィルムは現像済みのものなので生フィルムとは色が違います。
 心棒をはめる

 このタンクは攪拌用の心棒があります。この心棒が遮光も受け持っていますから、これを入れないで蓋を閉めたのです電気はつけられません。
 心棒をはめる方向は溝のある方から差し込みます。
 リールは溝を下にしてタンクに納まります。
 完成

 蓋を閉めれば完成です。
 蓋を閉める前に指でなぞってリールがちゃんとタンクに入っていることを確かめてください。
 蓋を閉めれば後は明るいところでの作業になりますが、タンクの隣にリールが座っていたのでは一巻の終わりです。

 攪拌
 キングのタンクにはリールを回転させる攪拌棒があります。
 蓋は漏斗になっていて液がスムーズに入るように工夫されています。
 攪拌は心棒を静かに回し、時にはカタカタとゆすります。最初はこのカタカタで気泡を取り除きます。
 攪拌回数は他のタンクとほぼ同じで、最初に少し丁寧にやってあとは2分に一回クルクル・カタカタで良いようです。
他のタンク使用法  LPL35mm用   LPL120用  
キングベルト式    キングノーベルト35mm

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