かつて白黒写真が盛んであった頃、暗室作業は写真愛好家の日常的作業でありました。
古くは、現像タンクが出る前のフィルム皿現像、引伸機が普及する前の密着の時代から、写真の仕上げはじぶんで。するものでした。
 色んな進歩があっても、銀化合物の光による変化を現像液で明暗逆のネガを作り、余分な銀を定着液で溶かし去る・・・その過程は変わリません。。
 売られている既製品の薬品も、配合は多少変わったのだろうが、昭和30年代と変わらないものであります。
 今の人にとっては、一見難解なものに感じられるかもしれませんが、慣れれば簡単です。暗室なんかも、大層なものは要らないのです。昔も、押入れを使った人は多いのです。
 ここでは、白黒写真を仕上げるまでを、簡単に解説します。

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フィルム現像
                 フィルム現像作業へ   現像タンク各種              

現像タンク 何処のものでも、中古でも結構です。慣れが大切です。35mmとブロニーをやる場合「LPL」のブロニー用に35mmのリールを用意すれば現像タンクは兼用できます。
 明るいところで、期限切れのフィルムとかで練習すれば出来るようになります。
 巻き込みは『キング』の方が最初は易しいかも知れませんが、要は慣れです。   
メジャーカップ  500cc計れる物があれば上等です。薬品は2リットルくらいまでありますから、それだけ入る入れ物は必要です。金属でなくプラスチックの方が無難です
液温計 薬品を溶かすときに50℃のものがありますが、それ以上の温度は使いません。
印画紙の方でも兼用できますので
アルコールの見易い物が良いです。
高級な水銀のは見難いだけです。出来れば現像液と定着液は混ぜられませんから、二本用意してください。
薬液保管瓶 溶かした薬液を保管するもので、じょうごがあればペットボトルで上等です。
  
その他 本などにフィルムクリップがありますが、洗濯バサミでも兼用できます。フィルムスクィーザーとかも必要ありません。下手するとフィルムに傷を入れるだけです。
 
ダークバッグ 暗室が無い時や昼間、現像タンクにフィルムを入れたり、カメラから途中でフィルムを抜いたりする時に使う、黒いジャンパーの袖だけみたいなもの。一つあれば便利です。
ネガカバー 本格的にやる場合は、バインダー式のものを、数が少なければDPEでくれるようなものでよい。
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  焼付け                                   引伸作業へ

引伸機 メーカー・機種は本格的にやる以外は問いません。これも今なら中古で上等でしょう。錆が無ければ大丈夫だと思います。
レンズ 基本的には35mmは50mmクラス・66で75とか90mmクラスを使います。
カビが無ければこれも中古で良いでしょう。オートの絞りがあるものではないですからね。
バット  引伸ばしのサイズによってサイズを使い分けますが、四つ切を購入して、あとは100円均一でも使えます。4組欲しいですね。
印画紙用ピンセット これは器用な人でも割り箸ではしんどいです。最低三本要ります。
液温計 フィルム現像と兼用できます。セーフティーライトで見ますから、目盛りの見よいものが欲しいのです。
薬液保管瓶 これも、ペットボトルで上等ですが、じょうごは現像・定着別に用意してください。100円均一にあります。
セーフライト 暗室作業用の電灯、印画紙により違いがあるが本格的にやるのでなければ、一般的なプロマイド用で間に合います。
ピントルーペ オートフォーカスの引伸機もありますが、基本的にはマニュアルフォーカスです。せっかくの写真を伸ばしボケにならないように、ピント合わせようにほしいものです。
イーゼル 普通は四つ切用を使いますが、小さいカビネとかを数焼く人は、小型の物を用意すると、作業が格段に楽になります。