現像タンクの使い方
パターソン135

 英国、パターソンの現像タンクで、巻き込みが半自動的に行えるので愛用者も多いようです。
 今はキングと同じ浅沼商会が扱っているようです。
 見掛けは大きいのですが、タンク部分が小さいので液量は少なくなっています。
 ほぼ同じ形で120と135兼用のものもあります。127もいけるのではないかと思います。
 パターソンのものも液温は測れます。更に上蓋を閉めれば防水になりますからたっぷりの保温液に浸けられます。

 準備

 蓋・本体・リールは分かりよい配置で落とさないような場所に置きます。軸はタンクの中に入れ転がって落ちないようにします。暗闇で転がると悲劇ですよ。
 パトローネを開けるなら開ける道具を用意します。
 最後の部分を切り落とすのにはさみを用意します。

 一旦作業に入ると今のフィルムでは安全光は使えませんから、物の配置はいつも一定にして、手探りでもすぐにつかめるようにしてください。
 蓋はステンレスのものでも取り扱いは同じです。

 フィルムの先端を残して巻き戻してあるときはそのままで引っ張り出して、パトローネぎりぎりで切り離してもいいです。
 ごり義理できらないと最後の画面に乾燥の時のクリップがかかる時があります。
 
 巻き始め

 写真ではベロを残した状態でセットしていますが、無い方がいいような感じもします。
 フィルムの先端を写真のようにリールの枠の三角の出っ張りのところから少し押し込みます。そうするとフィルムはキャッチにつかまりバックしにくくなります。
 このリールならパトローネに入ったままで先端をセットしておき、電気を消した方がいいような気がします。35mmなら先っちょは感光しているのですからね。
 電気を消し、パトローネから引っ張り出しながらと言うのが一番確実なセットの仕方かもしれません。
 巻き込み

 これは実に簡単です。先ほどの三角のそばにあるキャッチの働きでフィルムがバックしにくいようにしておいて。右と左の枠をジーコジーコ逆方向に行ったり来たりするだけで、フィルムはあら不思議とばかりに吸い込まれてゆきます。
 全部吸い込ませれば巻き込み終わりです。
 セットを明るいところでする方式にすればベルト式よりはるかに簡単です。ただし、リードのない120ではこの方法は取れません。
 タンクに入れる

 パターソンにも攪拌用の棒はありますが、キングと違い全くまわすだけのためのもので。蓋も閉めて最後に突っ込みます。
 リールは一応上下があり黒い部分の大きな方が下になります。
 これも、自分流の覚え方で上下を決めたほうが良いと思います。暗闇の中でのことですから、巻いた方向などを基準に手探りでもわかるようにしてください・
 内蓋をする

 このタンクの蓋は二重構造です。薬液を注入する漏斗状の内蓋をします。
 この蓋は回転させて持ち上げても外れないことを確認してください。
 内蓋をして薬液を入れたら心棒を落とし込んで攪拌します。非常に頼りない心棒ですが、回ればいいということです。
 キングのように心棒でカタカタは出来ませんから、タンクの角を叩いて気泡抜きをしたほうが良いでしょう。
 完成

 外蓋をすると傾けても液は漏れないようになっています。保温する時などに外部の水が入らないので安心です。

 攪拌
 攪拌回数や強さなどは他のタンクと同じで良いと思います。
 最初は薬液をいきわたらせるために少し丁寧に、さらにタンクをトントンやって気泡を抜くことが必要でしょう。
 あとは2分に一回くらい静かにまわしてやればいいと思います。
 このタンクは上蓋をして完全に転倒させて液を循環させる方法もあるようです。
 そうしたことは随分個人差があるようなので、これだと言う方法をかけません。
 攪拌不足では現像ムラが出来。攪拌しすぎでパーフォレーション効果とかの両方のサイドが現像オーバーになるとか・・・
 どのタンクがいいのかも一寸かけません。
 ものすごく高いタンクがありますがそれが良いとかも聞きますね。
他のタンク使用法  LPL35mm用   LPL120用   キングベルト式    キングノーベルト35mm

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