RETINA 2C
カラー試写
クセノン35・50・80mm

 カータークセノン35mm
 レチナクセノン 50mm
 ロンガークセノン80mm のレチナC用意の各レンズの試写結果です。
 全般的に素直な発色で使いやすいものだと思われます。ただ、操作性はモノクロの方で書いたように、50mm対応の距離計で測定した距離をレンズ下側のスケール目盛りで合わし直すという面倒なことをしなくてはならないので慣れないと大変です。しかし、35mmなら被写界深度が大きいので目測で十分
撮影が可能です。80mmにおいても目測に慣れていれば晴天下の中距離以上の撮影であれば目測でピントを外すことも無いでしょう。この撮影でも近距離以外は目測で撮影しています。

カータークセノンC35mm

モニターで元画像を表示するのはすごく難しいです。ここの3枚は同じ条件で取り込んで補正も同じようにしましたが元のスライドとはやはり違います。
レチナクセノンC50mm

 標準レンズが一番標準の発色をしているように見えますがスライドではこれほどの差はありません。

 描写はモノクロ同様しっかりしたものです。
ロンガークセノンC80mm

 3.5フィートの至近距離です。それぞれほとんど同じ距離です。手持ちなので多少の違いは出ています。

 どういう訳か長い方が冷色になって出ています。これも原板の肉眼での感覚ではこんな差は無いのですがスキャナーなどのせいかと思います。解像度などは全く問題の無い優秀なものです。距離合わせの問題が無ければ大いに使いたいものです。やはりこのレンズはレチナフレックスにつけるべきかも知れません。

 同じものを三枚撮影したのですが被写体が中途半端な色彩なのでレンズには気の毒みたいな気もします。それと、スキャナーで取り込んでみると原画の差以上に色調の差が出るので困りましたが、それぞれを補正してしまうと差が無くなるので、標準レンズの値のままでワイドと望遠を表示させるとこのような結果になりました。原画の傾向が強調されたものと思われます。
 三枚共に後玉を残す無理な設計のものとは思えないものです。実用面は別にして良いレンズかと思います。
 下に普通の条件のものをまとめて上げておきます。

35mm
50mm
80mm

 ワイドレンズでは35mmに過ぎないのに結構歪が見られます。やはり時代を感じさせます。最近のワイドは歪が徹底的に補正されていて遠近感の誇張はあっても像が曲がる面白さは少なくなっていますが、この35mmはその味がありますから使い方では35mmの画角以上にワイド風になるかもしれません。
 標準はレチナも2シリーズ以降はレチナ・クセノンになり、1aのクセノンと少し変わるようですが分かりません。
 望遠は素直な業者の出来る80mmと言うことで、昔のポートレート用レンズのようなものです。ただ、2cや3cに装着したのではとてもポートレートは撮れそうもありません。風景写真用かと思います。
 レチナは2cと3c・3Cは基本的には同じカメラです。2と3の違いは露出計の有る無しです。3の小さなcと大きなCの違いはファインダーの違いです。ラージCはものすごく高いです。3cを使うのなら2cの方が経済的だと思います。
 標準レンズしか使わないなら2aが一番だと思います。

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