Wantedー2
欲しいカメの卒業生
     

  ここに乗せるカメラは『欲しいカメラ』に載せてきたカメラで『名品』とまでは行かず、『珍カメ』ともいえないものを写してきたものです。それなりに珍しかったり、時代の代表だったりするものです。
 珍しいカメラやアイデア一杯のカメラを集めたコーナーを作成しました。
 右のロゴをクリックしてください。おいおい追加してゆきます。
 今まで生産されたカメラでアイデア的にも性能的にもいいなと思うものを名品カメラ
 集めて載せて行きます。ここの卒業生が行きます。  
 こんなカメラを手に入れるにはオークションを活用する方法もあります。
 国内ではYahoo、海外ではeBayでは豊富に出品されています。
 感想やら面白いニュースなど掲示板に書き込んでいただければ幸いです。  

WERRAMAT
ウエラマット
東ドイツ カールツァイス

 下のものの最終進化系です。
 連動距離計、露出計を組み込み、更にレンズ交換までもりこんだものです・
 この手もカメラの常で、今となると専用の交換レンズが非常に品薄です。レンズと同時に購入しないと何のためにこの機種を選んだのか分からなくなります。
 このカメラはすっきりしたシンプルなデザインが魅力なのですから、私としては下のモデルの方が好きですね。
WERRA 1
ウエラ
東ドイツ カール・ツァイス
1951〜56

 東ドイツ・ツァイスのレンズシャッター35mmカメラの中で一番スマートなものです。この型は距離計も露出計も組み込まない全くスタンダードなものです。写真のように抹茶色の張り革ということとレンズカバーがフードに早変わりするアイディアもあります。更に、フィルム巻上げはレンズ付け根の皮を張ってあるリングを回すことによって行います。日本ではコニカIIIはこれをレバーにして同じ方法をとっています。ユニークで面白いのですが操作性は右手親指で押し出す普通のレバーが一番だと思います。逆方向のカラートや底にあるレチナCなども決して操作しよいものではないです。
 このカメラは時代が時代ならご婦人用に売れたかもしれません。EEになりご婦人方がカメラを使い出してから『女の人向き』と言われたキャノネットやコニカCに比べればはるかにハイセンスでかわいらしいものです。時代が早すぎたカメラデザインかと思います。
 レンズはテッサーなどが付いていますからカメラとしては最高のレベルです。肩にかけて歩けば目を引く一台だと思います。
 FOIGTLANDAR
 BESSA
   ベッサ69
 フォクトレンダー
 ドイツ

  戦前から戦後まで作られたベッサには色んなバリエーションがあります。レンズも最高級ヘリアー、高級スコパー、普及品フォイターやバスカーなど様々です。シャッターもこんぱーを最高に色々あるので名前だけでは良いのか悪いのか分からないものです。
 基本的には6*9のカメラですがマスクを使ってセミ判になります。ファインダーにはセミ判用の枠が用意されています。
 ボディシャッターは軍艦ではなく前蓋にあります。蓋を起こせば起き上がります。蓋にレリーズボタンをつけたものにはビトー2などがあります。
 ファインダーにはカバーが付いています。又、前蓋を閉じるにはレンズの下の白く見えるレバーを押さえます。この方式もビトーと同じですが、フォクトレンダーになれない人は前蓋が閉じなくて困ることもあると思います。
 このカメラならヘリアー付が欲しいですが数が少なく高価になります。実は今回ノンコートのスコパー付をゲットしたのです。4月末までにはレポートできるかと思います。
RICOH WIDE
リコー ワイド S

 オリンパスワイドに始まったレンズシャッターワイドレンズブームの中で発売されたものです。レンズはリケノンでは無くコミナー35mm2.4が付いています。
 距離計連動で一寸贅沢な仕上げですがカウンターは手動のようです。
 オリンパスワイド、カロワイドほど話題にはなりませんでした。スタイルもリコーにしては特徴が無いですね。売れた数も少ないようです。ご覧のように、普通のカメラに見えるワイドカメラです。
 レンズシャッター全盛期の35mmカメラは標準が45mmが多くワイドの方は35mmなので今の感覚で言うと画角がすごく変わると言うほどのものではありません。しかし、スナップを撮るというときは被写界深度の深さがやはり有利に働きます。
 距離計連動ワイドカメラとしてはミノルタAの進化系のスーパーワイドが私は好きです。
 IKOFLEX III
 イコフレックス 3
   フェィバリット

 イコフレックスの中で一番ユニークなのはこれでしょうね。
 巻き上げはクランクで操作性はローライに負けません。
 ファインダーフードの前の部分がガラスにメッキを掛けたもので、アルバダファインダーになっています。普通の二眼レフは素通しのコンツールで視野範囲が分かりにくいのですがこれは非常に見よくてアイレベル撮影がスムーズに出来ます。
 決してスタイルは良くありません。こなし切れない様なデザインがいかにもツァイスらしいと思います。フードのガイドが外から見えるなんて、ちょいと信じられないのですが・・・
 しかし、そんなところが何ともいえない魅力です。
 完動品ともなると、非常に高価なので私の予算では手が出ません。
 同じ値段を出すなら普通の人はローライフレックスを買うでしょうが、私はこちらを買います。ローライフレックス・オートマットを持っていますが、同じテッサー付ならそちらの方が安いことが多いです。
 ツァイス流の機構ですから、壊れると厄介なようです。
 AGFA MEMO
 アグファ メモ

 
1930年代の魅力的な蛇腹のハーフサイズカメラです。
 金属ボディのしっかりしたものですが、残念ながらほとんど使い物になりません。
 アグファ独特のクイックカセットのマガジンからマガジンへ送るもので35mmフィルムを巻きなおせば使えるのですが、このカセットが非常に少ないです。
 ほぼ同じスタイルのフルサイズのメモもあります。又、カラートの古いものはこのカセットを使いますからやはりほとんど実用性はありません。
 蛇腹好きの私から見ると非常に惜しいカメラです。
 35mmも今のパトローネが確定するまでにはこんなこともやられていたのです。
 このカメラのフィルム送りは裏蓋にあるつまみをスライドさせるユニークなものです。
AIRES III
アイレス 3型


 国産35mmレンズシャッターが世界一の品質に成長した頃の代表的な機種の一つです。距離計連動、レバー巻き上げ、f2クラスの明るいレンズがまぶしかったものです。シャッターもセイコーシャ・コパルともに1/500を達成しており最早ドイツの高いカメラは必要ないといわれるにいたった時期です。この頃のカメラはなまじ露出計など組み込まず非常にスタンダードなものです。私としてはこの後の世代、アイレスで言うとビスカウントなどよりこの方が好みです。
 昔、最初にまともなカメラを買ってもらうとき迷ったのが、アイレス・オリンパス・コニカ・アルコ・ロードなどでした。結局選んだのはオリンパス35S1.9(ブライトフレームなしの最初の型)でした。時々オークションで探すのですが、これは当時のズイコーの欠陥をそのまま持ったGズイコーなのでまともなものに出会ったことがありません。アイレスの方が健在なものが多いようです。
 この時代のカメラは手にすると驚くほどずしりとした質量感のあるものです。
 AIRES PENTA 35
 アイレス ペンタ 35

 ドイツほどではないのですが日本でもレンズシャッター式一眼レフが各社で出された時代があります。
 大体レンズの後玉を残すやり方でレンズの石灰に無理があることと、機構が複雑でレンズシャッターで作るメリットがあまり無いので短命な形式になりました。販売も国内より輸出が多い状態でした。
 これはレンズシャッターカメラでは高級機の愛レスの出したものです。レンズは当然、コーラルです。
 おそらくファインダーは結構暗く今の感覚ではピントあわせも難しいかもしれません。実用と言うよりはコレクター用でしょうね。
ARCO 35
アルコ 35

 国産35mmスプリングカメラです。オリンパス35SやコニカIIIなどと同時期に出され、そのスタイルとオプションの丸いファインダーなどで注目を浴びたものです。
 距離計内蔵でもあり意欲的な機能を備えていました。ただ、あまり売れなく戦後のメーカー乱立が淘汰されると共に消えていったものです。
 国産で唯一つまともな35mmスプリングカメラですからコレクションとしては一台あれば薀蓄を傾ける材料になると思います。

 最初のカメラのオリンパス35Sを買ってもらうときに比較対象にして迷ったカメラです。
FED 5b
フェド 5b
 ソビエト製のライカマウントのカメラの一つです。ゾルキと並ぶものですが1・2型の時はバルナックに似た形ですが3型以降はイメージが変りました。これなど普通のレンズシャッターカメラに見えます。
 これでも1/500まであるフォーカルプレーンシャッターのきちんとしたカメラです。ライカマウントなのでレンズは豊富にあります。
 このカメラは生産をやめたとかまだ作られているのではないかだとか言われますが、ソ連の最後当たりからの物なので問題のあるものもあるようですが、なにせ中古価格が安いです。インダスターレンズが付いて海外価格では10ドルなんてのまであります。
 うまく動けばレンズのテスト用にただ同様で使えるのですが・・・
KALIMAR 35
 カリマー35 
発売元アメリカ 製造日本

 戦後輸出用にOEM供給された多くのカメラの一つです。
 製造元はウエルミーを製造した大成です。レンズはタイコールと言うメーカーの推測できるものが付いています。
 大成が作ったカメラですからきちんと作られたカメラのはずですが。一つ下のカメラと比べてください。距離計連動機構がまるで真似物です。この時代には日本のカメラはレンズ鏡胴カバーの中に距離計連動機構。セルフコッキング・レリーズ機構などを内蔵してすっきりさせていますが、アメリカを意識してかこんなことをしてあります。本家のUSAコダックは怒らなかったのでしょうかね。せめて左右逆転させて距離合わせを左手にすればイメージも変わり、この時代のほかのカメラと同じ操作性になったと思うのですが・・・
 カリマーブランドはこうしたOEM供給を受けたカメラや交換レンズなど色んなものがあるようです。米国本土用なので日本ではなじみの薄いものです。他にもシアーズのタワーブランドやビビターなど光学メーカーではなく、自社の基準に合ったものを自社ブランドで販売する会社がアメリカには多かったようです。
 KODAK 35
 コダック 35

 USAコダックの35mmカメラのシリーズですが、いかにもアメリカらしいというか、メカむき出しのカメラです。ファインダー周りはメダリストと同じ発想ですね。上下像式距離計連動ですがファインダーは倍率の低いものです。
 同じコダックの35mmカメラでもシグネットの方が完成度も高くレンズもご自慢のエクターを載せていますがこちらは少しランクを落としたものです。この下にポニーとか更に入門用のものも作っています。
 USAコダックはスピグラや暗箱用などにエクターを供給しながら、民生用のカメラは高級品は作っていません。レチナをドイツで作ったのでそれでよしとしたのでしょうか。
 メダリストがあまりにもまともなカメラなので『軍用』といわれるのでしょうね。シグネットにもアーミーとかネイビーとか言われる仕様のものがありますが、これは異常に高値になっています。中身は普通のシグネットと同じはずですが希少価値とか・・・
 このコダック35は当然のように新品当時は日本国内では流通していませんでした。中古輸入で入っていますし、目を引く点ではシグネットより上でしょうね。
LOAD 35
ロード 35 岡谷光学

 国産35mmの名機の一つです。双眼鏡など光学専門メーカーの物でV型くらいまで作られ、距離計連動のものの方が多いです。
 このカメラのユニークなところはフィルムカッターが内蔵されていて、撮影途中のフィルムを切断して『途中現像』が出来ることです。
 物の無かった時代には重宝がられ、新聞社の地方支局でも使われたくらいです。この機能は時代と共に意味の無いものになり最後にはこの昨日の無いものになりまして。
 レンズも優秀で定評があった割りに地味なカメラで数は出ていません。この手のカメラの中では小さくまとめられています。シャッターはセイコウシャが使われています。
TOWER FLEX
SEARS

 タワーフレックス
 実はアイレスフレックスです。ニッコール付きの高級バージョンです。当時の日本産二眼レフでは最高のレンズを装着したものです。
 アイレスではズイコー付きも評判はよかったのですが、今では白濁問題で敬遠されます。
 アメリカ最大の通販会社シアーズブランドになっていても中身は同じです。
 シアーズ・タワーブランドでミランダも大量に出荷されています。他にも沢山ありますから、区別はレンズなどでするしかない場合があります。
 このタワーフレックスは使ってみたいです。
TANACK 4
タナック IV
田中光学

 戦後国産のライカコピー機の一つです。スタイルを見て各機種を区別できる人は少ないと思います。キャノンは二つ窓で少し独自路線ですがチヨタックス・レオタックス・ニッカなどフルコピーに近いものは区別しにくいものです。
 ソ連でもコピー機が作られましたが品質の良さではのほんのメーカーの方が上のようです。このタナックなどはもともとの数が少ないので見かけること八少ないと思われます。レンズはもちろんライカマウントです。標準レンズにはタナー50mmf2が付いています。
RICOH  500
リコー 500
1959年リコマットf2.8
1960年リケノンf1.9
リコーの35mmカメラの中でもユニークな部類です。リコー35(1956)から始めた巻上げがそこに付いた引き金(トリガー)を引っ張って行うものです。当時は巻上げレバーが急速に普及した時なので独自性を出そうとしたのだと思います。
 レチナがそこにレバーを付け(B型)キャノンも底にトリガーを付け(VT)、ウェラはレンズの周りを廻し・・・色々あったものです。操作性から結局はトップのレバーになってしまいました。リコーはこの装置の付いた底面を裏蓋から取り外せるという機構でした。
 ドイツのレンズシャッター機がずんぐりなのに対し、リコー、タロン、ペトリなど、日本勢は横長スタイルでした。ライカ・コンタックスなど高級機は横長でしたから・・・

 スタイルから言えば元祖リコー35の方がリコーらしいでしょう。
 初期のリケン・リコーレンズはトリローザで有名な富岡光学製でした。

欲しいカメラ ・・このページの元になるもので、使ってみたいカメラを順次載せています、