Zeiss Ikon Ikonta
521/2

ツァイス・イコン
イコンタ 521/2 ノバー付

 製造   ドイツ ツァイス・イコン
 製造年 1947(?)
 レンズ  ノバー 105mm f4.5  3群3枚  フード・フィルター37mmかぶせ
 シャッター  KLIO B・1〜100・175
 フォーマット 6*9 120フィルム
 巻上げ    赤窓式
 二重露光防止機能あり
 一年がかりでテッサー付をゲットしました。521/2テッサー付へ

 このカメラは第二次世界大戦前から戦後にかけて作られたツァイス社の中級スプリングカメラです。
 レンズも、上級のテッサー付とノーバー付きが用意されています。この個体は安いほうのノバーで戦後のものと思われます。
 戦後、ドイツが東西に分割され、ツァイスも二つになったあと、東ドイツで全く同じものが作られ『エルコナ』の名前で呼ばれています。
 カメラの右下に見えるクロムメッキの部分に二重露光防止機能が組み込まれています。箱についているシャッターが一度押されるとロックされ、そばの巻上げの部を少し廻さないと解除できないと言う簡単なものです。
 この機構はセルフコッキングを導入しなかったので、少し形を変えるだけで最後まで使われています。
 シャッターもプロンターSのものからコンパーラピッド・シンクロコンパーまで色々と使われています。
距離計が組み込まれていないだけで、スーパーイコンタとの性能の差はありません。まさに、実用機でしょう。

 この521シリーズには521/16の6*6判と単に521と呼ばれるセミ判のものがあります。
 資料により随分製造期間がばらついて確定できません。セミ判は1933年からとか、6*6が1940年から1954年までとか、戦争をはさんで混乱しています。
521/2のこの型は1947年と言うものが多いです。
 テッサーつきは、製造番号で製造年は確定できます。 
 521シリーズは時代背景からかほとんどがのばーつきです。
                

 シャッター速度が最高速のところで変則的になっています。それと、この521シリーズ化シャッターボタンが左手側にあります。現在のカメラから見ると逆になり、違和感があります。
 この時代のカメラはファインダーの精度が悪いのでフレーミングには気をつけたほうがいいと思います。

 521シリーズ共通の特徴の一つ、二重露光防止機能付き巻き上げノブとシャッターボタンです。この小さなカがーのなかに防止装置を組み込んであります。6*9(/2)、6*6(/16)、6*4.5共通の特徴です。523などになると、軍艦部に組み込まれるようになりました。