Rolleiflex Automat model-X
ローライフレックス
オートマット X

 ローライフレックス オートマット モデル X  ( No 1.100.000 - 1.168.000 )
    1949-51年 西ドイツ フランケ アンド ハイデッケ 通称ローライ
  撮影レンズ クセナー 75mm f3.5  コーティングあり フィルター類 B1 
          他にイエナ・テッサー  オプトン・テッサーのものがあります。
  ビューレンズ ハイドスマット 75mm2.8
  フード、フィルター バヨネット、タイプ1 BI
  シャッター コンパー・ラピッド B 1 〜 500
  フィルム自動読み取り、自動巻きとめ セルフコッキング



 3.5シリーズと言われるものの戦後二番目の型です。 型式から言うとオートマットIII (1945-49)の後釜です。
 見かけでは、ピントフードの前板が倒れて透視ファインダーになる、後には一般的になる形式になっています。
 III型ではコンパーラピッドにシンクロ接点がありませんが、この型にはX接点が付け加えられています。51年から54年まではMX型になり、M接点も加わりましたが、今日ではそのM接点は必要ないですね。
 III型ではレンズ下の右手側にレリーズボタンがあり左手側はレリーズケーブル用のネジ穴でしたが、X型ではこのケーブルレリーズ穴の所にシンクロ接点が埋め込まれています。ケーブルレリーズはシャッターボタンにネジが切られました。
 MXとの見分け方は、MXにはシンクロ接点切り替え用のレバーがついています。無い方がXです。

 シャッター速度の変更と絞りの変更は上下のレンズの間、両側の小さなダイアルで行い、数値は上のレンズの上に出ます。
 この形はローライから始まったのですが、日本の二眼レフがいっせいにまねました。当時、意匠をまねたと言う問題もありましたが、今と違い何とか逃げ切ったようです。

 シュナイダーのレンズ製造番号から言うと1949年後半ごろのものかと思われます。
 試写結果は下のアイコンから見られます
       

・・・

 横側
 
 左手側
 ピントノブとスプール入れ替えようのノブです。ピントノブには被写界深度目盛りがあります。

 右手側
 ローライフレックスの一番の売り物の巻き上げクランクと駒数カウンターです。写真ではカウンターはクランクに隠れています。

 ストラップはローライのかに爪でなくても取り付けられます。 この金具が回転ので、ストラップが変な形になら無いようになっています。
 ピントフード周り 1
 
 Oを操作するとピントルーペが起き上がってきます。
 ピントグラスは非常に明るいですが、やはり、きちんとピントを合わせるにはルーペが必要です。

 フィルター関係 バヨネット
 この欄の写真には関係ないのですが、ローライのレンズの周りにはフィルターなどを取り付けるバヨネットが付いています。
 最初のものは内側だけだったようですが、その後、うちと外につけられ、内側にフィルター類、外側にフードと使い分けられ、二重につけることが可能になっています。
 欠点はフィルターをつけたままでレンズキャップが付けられないことでしょう。
 3.5シリーズなどはB1と呼ばれて小さなものですが、大口径時代になりB2など大きなサイズになってゆきました。
 ピントフード周り 2

 Mはアイレベルの状態でもピント合わせをするためにピントグラスを反射させる鏡です。
 III型に比べ格段に合わせ良くなっているようです。

 Pはアイレベルでピントを合わせるときの覗き穴でレンズが入っています。

 Cはピントフードを倒した時に素通しで覗くファインダー用です。Pでピントを合わして少しずらしてCから覗くと言うことになります。
 ピントフード 3

 前板を倒した状態です。
 この状態のときに先ほどのミラーが貞一に納まってピント合わせができます。
 その時の視野は少しけられて狭くなるので、素通しの窓を使うことになります。
 裏ブタ開閉

 三脚取り付け金具のところにある金具を矢印方向に回して、その先の金具を起こすと裏ブタが開きます。
 その時にフィルムカウンターも0に戻ります。
 オートマット機構

 Rのローラーの下をくぐらすことで、フィルムのスタート位置を自動的に感知させます。
 ここもIII型に比べ改良されているようです。
 ローライオートマットは120フィルムがスタート部分が上一枚であり、フィルムかスタートする所で裏紙とテープ、フィルムと重なって厚みが変わるのを検知してスタートさせると言う微妙な物です。
 今のフィルムではわずかに薄くなっていて、スタートを検知できない機体もあるやに聞きます。
 フィルム装填

 このように装填したら、裏蓋を閉めてクランクを止まるまで回せば一枚目でストップします。
 そこからクランクを止まるまで反転させればシャッターがチャージされます。
 オートマットXでは圧板の耳の部分が立ち上がっていてフィルムが曲がらないように配慮されています。
 このタイプの圧板は塗装もされていませんから反射があるのですが120フィルムは裏紙があるので問題になりません。
 この後の型からは圧板の圧力が変えられるようになって35mmフィルムを使うローライキンに対応したものになります。


    



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