レチナ 1a 
モノクローム試写

 コダック・レチナ1a
 レンズ コダック・クセナー 50mm f3.5
 シャッター シンクロコンパー

 レチナというカメラは操作性においては日本の35mmカメラとほとんど変らない感じです。特に、aと付くレバー巻上げのものは日本のカメラを使った人なら違和感無くなじめると思います。
 撮影に当たって、唯一つ馴染みにくいのは絞りの調節が古いスプリングカメラのようにレンズの下にあり、覗き込まなければならないことです。鏡胴部分の少ないスプリングカメラにはありがちな配置です。

 クセナーも少し柔らかめの描写になるようです。コントラストはつきやすく使いよいレンズだと思います。この手のカメラでポートレートを撮るわけではないのですから、ファミリーのスナップがきちんと撮れる、メモ代わりの写真が正確に写ることが良いカメラの条件かと思います。それならば、このレチナはビトーやカラート同様及第点が与えられるカメラです。

 左の写真はY2のフィルターが掛かっています。二番目はいつものポストではありません。土台の無くなった不思議なものです。三枚目は下の葉の間から夕日が差している逆光のものです。この時代にしてはフレアーが押さえられています。レンズをきちんと掃除すればもっと少ないと思います。
 どの写真も、描写はきちんとしていると思います。ふだん6*6を見ているとどうしても35mmはネガの小ささを感じてしまいます。
 しかし、ポケットに入る便利さは普段の撮影には大きい魅力です。