グラフレックス用レンズ

グラフター 103mm

 グラフレックス グラフター103mm f4.5
  シャッター シンクロマチック 
T B 10 25 50 100 200 X接点 

 スピグラ系6*9カメラの標準レンズの一つです。
 コダック・エクターが高級レンズの部類でグラフターやトリオプターというレンズは普及品とさせます。
 しかし、それらも本格的プレスカメラ用に開発されたものなので描写力はすばらしいものです。

 三枚構成と言われていますが、6*9原版を完全にカバーして周辺部でも問題はありません。
 こうした古いタイプの中判カメラ用のレンズはこじんまりと作られているので一見頼りなく見えます。
 このシャッターはエバーレディタイプでシャッターチャージなしでレリーズボタンを押すだけでシャッターが切れます。非常に頼りないのですが、速度も問題が無いようです。ただし、コッキングしないためバネが変えられず、シャッター速度は低速も高速もカットされています。
 フラッシュを使うことを前提にしたカメラ用ですからこれでよいのでしょうが、多様な撮影をしようとするなら、シャッターを低速にあるものに替えないとうまく行かないでしょう。

 このレンズも実用上は良いレンズですが、同じセンチュリー・グラフィックで使った結果では、4*5をカバーするバウシュ・アンド・ロム88mmf6.8と言うプロ用のレンズに比べるとはるかに画質は落ちると思います。
 アマチュア用とプロ用、そして6*9用に設計したものと、倍の面積の4*5用に設計してその真ん中を使う場合との差は歴然とします。
 4*5用でも90mmとか88mmとかは前蓋も閉まりますから私はそちらを常用レンズにするつもりです。
 6*9用であればエクター101mmの方が上のような気がします。
      Baush&Rom88mm