Contaflex IV
Protessor35mm
プロテッサー35mm
モノクロ試写

   コンタフレックス 4型
     プロテッサー 35mm f4
 コンタフレックスはレンズシャッター式一眼レフで、シャッターとその後のレンズ二枚を残して、前だけを交換して焦点距離を変えます。
 これは、レチナやプロミネントなどドイツの各メーカーが手がけた手法です。
 後玉が残っていることで、レンズ設計はかなり難しく、スタイルもワイドでも望遠に見えるようなものです。
 しかし、ツァイスが力をいれて開発したコンタフレックスのレンズですから、標準のテッサーだけでなく、前にテストした望遠のプロテッサー115mmも優秀でした。
 この、ワイド35mmも中々どうして、良いレンズのようです。
 テッサーと言う割りに柔らかな感じがしますが、広角らしい味のあるレンズです。最近のワイドは広角らしさを消したものが多いですが、画角以上にワイドで撮ったムードが出るように思えます。これは残された歪によるものかもしれませんが、私のように古い人間には好ましいものです。

 左から1・2・3・4
 1、ワイドレンズで標準レンズと同じだけ繰り出せるので割りと近くまで寄れます。広角ではあまりボケなど問題にすることが少ないのですが、ほぼ開放の状態でこれくらいの描写ですから、万能レンズとして使えると思います。
 2. ハイコントラストの被写体ですがハレーションとかを起こさずに明るい所も暗いところにも対応しています。ツァイスのレンズですから当然でしょう。
 3. 完全逆光で太陽を写しこみましたが、ゴーストの発生も抑えられています。経年変化でどのようになるのかと思いましたが、新品当時とあまり換わらないようです。
 4. 標準的な順光の中距離の被写体で、普通はこの条件のものが多いはずです。これも、標準的なものかと思います。

 マニュアルフォーカスの一眼レフでワイドレンズ、それもf4と言う明るさではピント合わせが難しいのでは・・・と考えましたが。まず第一に透過式空中像のファインダーは明るく、f4のレンズとは思えません。それと、近距離から遠距離にかけて、コンタフレックスの中心部の待ったは非常に優秀でピントのピークが簡単につかめます。これは、フジカST605Nにクルタゴンf2.8を『つけたものよりはるかにピント合わせがしやすいのです。これには驚かされます。
 ただ、レンズ交換のバヨネット部分はコンパーのシャッター部分と同じ大きさで小さいので少し慣れないと扱いづらいですね。慣れれば、コンタフレックスは割りと小ぶりですし、割安でツァイスのワイドから望遠まで味わえるので楽しいカメラです。
 コンタフレックスを買われるなら、機会を見つけて交換レンズも揃えてください。標準レンズのテッサーだけを使うなら、シンボリカとか安いものが一杯ありますからね。

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