Yashica Flex
A & D
ヤシカフレックス AとD
戦後の日本がカメラ王国にのし上がる一つの武器が二眼レフでした。
戦前からドイツで作られていたローライフレックスを真似てスタートしたものです。右のD型などはローライのコピーそのものです。但し、ローライは世界中で高価でアマチュアが気楽に使えるものではありませんでしたが、ヤシカ・リコーの代表される日本製二眼レフはローライの1/4とかの価格で、レンズや基本性能で水準を満たすものでしたので、アメリカを中心に爆発的に売れました。今でも、オークションではフィルターなど共通の部品の説明に「for Yashica or Rollei」と書かれる位スタンダードなものとして扱われています。
左 ヤシカ・フレックスA
赤窓式・セルフコッキングなし
レンズ ヤシノン75mm f3.5
シャッター 1/200まで X接点シンクロ
非常にスタンダードなつくりのもので、リコーとの低価格競争に勝利するために作られたものです。リコーの鉄板プレスボディ+上下歯車連動回転焦点合わせに対しヤシカは高級感のあるダイキャストボディ+前板繰り出し焦点合わせとローライと同じ仕上げで勝負していました。A型のレンズは多少フレアーので良いものでした。
右 ヤシカ・フレックスD
スタートマーク式セミオートマット巻き止め、セルフコッキングなし
レンズ ヤシコール75mm f3.5
シャッター コパルMXV B・1〜1/500 M・X接点切り替え セルフタイマー付き
ローライのコピー機なのでシャッターや絞りを上下のレンズの中間左右にある小型のダイヤルであわせ、数字はレンズの上から見られるようになっています。前から覗き込んだりしなくてよくなっています。
このレンズはコーティングもしっかりとされているのでフレアーなどが出にくくすっきりと写ります。但し、同時代のテッサーに比べると・・・
レリーズはニコン式といわれるかぶせ形を使います。内部に埃が入らない構造です。