Welta Welti I
ウエルチ 1
白黒試写

 カメラ ウエルタ・ウエルチ 1型
 レンズ ツァイス テッサー 50mm2.8 
コーティングあり

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 35mmカメラのテッサーは初めてです。蛇腹カメラにこだわらなければ、1950年代以降のツァイスのカメラは手頃な値段で使えるのですが、蛇腹の場合高く付くのでウエルタにしました。
 赤文字Tの付いたものですからコーティング付です。
 この写真で分かるように非常にしっかりした絵を作ります。中判の75mmや105mmのテッサーと同じようです。ボケも気になるようなところも無いと思います。
 雨模様の天候でもきちんとコントラストが出ています。
 ただ、一本試写したところでは、この個体のシャッターが少し重いので手ブレが出ていました。遊びが無く押しよいシャッターなのですが油切れなのかと思います。これが解消すればブレはなくなるはずです。

 試写の日の天候が悪く中距離、遠距離の写真が取れませんでした。
 左二枚のように描写はこのような曇天では硬くなりませんが、結構コントラストがあり、晴天下ではやはり硬めになるのかもしれません。
 右の二枚のように半逆光とか極度に明るさが違うところです、フレアーが完全に発生します。これはもう一度レンズを確認しないと分かりませんが、コ−ティングつきのテッサーでこんなになるはずが無いと思うのですが・・・
 他のネガでもハイコントラストになると露出が非常に難しいレンズになるのはレンズ自体がハイコントラストのためかもしれません。
 くっきり、すっきりの写真を撮るならやはりテッサーは適しているようです。ただ、イコンタ35のノバーとの差がやはり分かりにくいです。これは75mmなどでも同じ傾向です。ツァイスの設計思想がそういう固めのレンズですから似ていて当たり前なのかと思います。ノバーには通常言われる三枚玉のほかに明らかにテッサーのはずの四枚玉が存在するようです。それだけ似ているものなのでしょうね。
 操作性は別にしてレンズとしてはレチナ・クセノンより好きな感じです。

 カメラ解説