ASAHI
PENTAX SP

 アサヒ ペンタックス SP
 旭光学 
 
 シャッター 横走りフォーカルプレーン B 1〜1000
  レンズ  スーパー・タクマー 50mm f1.4 

 SPはスポットマティックの略で、初のスクリーン内で計るCDS露出計が内蔵されたカメラです。露出計まで内蔵しながら1.4のレンズが付いて900gと軽量のカメラです。露出計のスイッチは向かって右側のエプロン脇にあります。メーターの針はファインダー内にあり、センター合わせの方式です。今の露出計の感覚からするとゼロポイントも印があるわけではなく、プラス側マイナスがわ共に目盛りが無くファジーな感じのものです。この個体の露出計は感度が落ちているのでASA感度を上げれば何とか正常値に近づくのですがシャッター側の抵抗がおかしいらしく実用にならない状態です。測光方法は絞込み測光になります。スイッチが入ると共に絞りが絞り込まれます。後の時代の開放測光に比べ機動性ははるかに劣りますが、スクリーン面の中央重点測光という正確な露出計が内蔵されたことは画期的なものでした。受光素子が外部にあるものでは標準やワイドでは何とか使えても望遠レンズでは不正確極まりないものでしたから、これ以降のカメラの方向を決定付けました。クイックリターンミラーと言い、一眼レフの最先端を走った旭光学のエポックメーキングのカメラの一つです。
 シンクロ接点はFP級とX級が用意されているのも時代を感じさせます。切り替えスイッチではなく接栓を二つつけてあります。
 一眼レフに多いのですが『アクセサリーシュー』が無く、オプションになっていました。今となってはこうしたオプションは入手できないことが多いので、グリップ型のストロボを用意するはカメラグリップを使うかしないとストロボが載せられません。