カラート距離計調整法
スピグラ系のグラフレックス製カメラに装着されている『カラート距離計』の調整方法(調節方法)です。
スピードグラフィック、ペースメーカー、スピードグラフィック23(ミニスピグラ)、クラウン・グラフィック、センチュリー・グラフィックなどです。
型により若干の違いはあるようですが、これはカメラの横に距離計が付いたタイプの物ようです。
英文資料を参考にした適当なものですから、実物を見ながら参考にしてください。
カラート距離計調整法
以下の4段階の操作で行います。
1. 無限遠のピントのチェック。必要ならレンズストッパーも調整(調節)する。
2. 距離計の無限遠を調整する。
3. 距離計の15フィート(4.57m)を調節する
4. 距離計の4フィート(1.22m)を調節する
作業手順 (下部の写真参照)
1.レンズの無限遠の調整
まず最初に無限遠のチェックを行います。この時の対象物は800m以上離れた建物などで行うこと。必要であればストッパーの位置も直すこと。
2.距離計の無限遠の調整
距離計の調節には距離計カバーを外しておきます。A二本、B二本
無限遠の調節は前蓋についている右側のレールの根元についているネジを緩めて行います。このネジはコインでも緩むようになっています。このネジは距離計とレールを連結する長いレバーの根元にあります。ネジはレールを前に出すと見やすくなります。
3.15フィート(4.57m)の調整
カメラを正確に15フィート(4.57m)離れたものにピントを合わせます。
ピントグラスはルーペなどで見て正確にピントを合わせる必要があります。
距離計の調節は"to loosen"と書いたところのすぐ横にあるネジEを緩めて行います。このネジは左ネジになっているようです。ネジを緩めて後部のスケールFを合わせてからネジを締めます。
このあとで、もう一度無限遠をチェックして狂っていたら調整し、そのあとで15フィート(4.57m)をやり直します。これを何度かやってきちんとあわせます。
4. 4フィート(1.22m)の調整
カメラを正確に4フィート(1.22m)のものにピントを合わせます。
こちらの調節は距離計前部のあるスケールを止めている二本のネジGを緩めて行います。スケールHをあわせたらネジを締めなおして、無限遠・15フィート(4.57m)のチェックを行います。
これで、カラート距離計はそのレンズに対応して無限遠から3フィート(90cm)くらいまでは正確に合う事になります。
レンズを交換するとこれのやり直しです。
この時の目安の数字があります。
カメラ レンズ Long(後部) Short(前部)
2X3 101mmオプター 9.5 2
105mmテッサー 10.5 2
4 3/8 13.0 2
105mm エクター 13.5 2
4X5 127mmエクター 13.0 3
135mmテッサー 15.0 3.5
152mmエクター 17.0 5
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A・カバー留めネジ木ネジ B・カバー留めビス C・半透明ミラー D・プリズム E・後部スケール調整用ネジ(左ネジ) F・この下に後部’15フィート用スケールあり G・前部スケール調整緩めネジ H・前部スケール 上下像ずれ調整 Cのねじのハーフミラーの反対側にある金具に付いたねじを調整すると上下の傾きが変わるようです。 |
注・・・Aのネジが木ネジのものは何度も外すと止まらなくなります。知らない間に木ネジを紛失します。爪楊枝に木工ボンドを塗ったものなどを詰めて木ネジが効くようにして置いたほうが安心でしょう。
私の手元にある二台のカラート付きカメラは年代の違いからか、無限遠調整箇所が二種類あります。
距離計内部も見かけは若干違いますが、原理は一緒なので今手引きで調整できると思います。
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ミニスピグラの無限遠調整 古いタイプのスピグラの無限遠調整は鳥居下にあります。 Aのねじを緩めるとBの鉄片が前後に動きます。これがストッパーに当たる位置でカラート距離計の無限位置が変わります。 割合と簡単に出来る方法です。ただ、大きく焦点距離の違うレンズに交換したときには左右のストッパー位置の調整に手間取るかもしれません。 同じレンズでの微調整はBの左側、動く方のレールにある距離計と連動したメッキされた小さな金具のねじを緩めて行えます。 焦点距離の大きく違うレンズに変え時はAとBで行いますが、私のボディではスムーズにBが動いてくれません。 これが動かないと、交換レンズを距離計連動に出来ません。 なお、焦点距離が変われば、距離表示板も交換しなくてはなりませんが、今ではほとんど手に入りませんから、自作するしか無いでしょう。 |
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センチュリー・グラフィックの無限遠調整 鳥居を少し多く出すとこのCのねじが見えてきます。 これを緩めて金具をスライドさせることで無限遠の位置が変化します。 古いタイプの方が小さな変化には対応しよいのですが、こちらの方がストッパーとの兼ね合いが無いので合理的なのかもしれません。 このねじは10セント硬貨で回せるようになっています。残念ながら日本の一円玉は少し厚すぎるようです。 |
2007/7/16改訂
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