バルダ バルディックス
Balda Baldix
  

 ドイツの名門カメラメーカーバルダ社の6*6スプリングカメラです。
 サイズはネッターなどに比べ5mmほど横方向が小さく出来ていますが、ケースは共通で使えます。ドイツのカメラらしくがっしりした作りです。

  製造 ドイツ バルダ社 Balda
  レンズ ENNA社 エナゴン ENAGON 75mmf4.5〜22 三枚構成
  フィルターサイズ  32mmカブセ式
  シャッター プロンターS B 1〜200 セルフタイマー付き X接点
  フィルム巻上げ セミオートマット・赤窓付き 二重露光防止機能付き
  ファインダー 逆ガリレオ式  


 このカメラは「セミオートマット」の巻き止め装置が付いています。本当に初期の開発途上の物の感じです。このあとの型からはフィルムカウンターも付いたようですがこれにはありません。従ってスタートポイントの設定がはっきりしません。
 方式はラチエットギアを使った独特のものです。小刻みに左・右とまわせばリミッターが働かず、ずっとまわし続けられます。フィルムをつめる時や最後のから送りはこの方法でやるのでしょうね。一枚目の位置は赤窓で出します。二枚目からはシャッターを切ったあと、ノブを巻きあげの反対方向に止まるまで回し、それから巻き上げ方向に回すと自動的に一枚分送られて止まります。普通は一枚目の時にカウンターをセットして歯車の設定をするわけですが、取り説が無くカウンターも無いので今のところスターと位置設定操作が良く分かりません。試験用のフィルムや試写のネガを見ると巻上げ間隔がすごくばらついています。巻き軸の太りが補正されていない感じです。イコフレックスなどでも初期のものはばらつきがあるのですから当然かも知れません。黙ってやれば11枚撮りになりかねません。ただし、赤窓があるので確認しながらやれば問題ありません。
 レンズはこの時代の三枚玉では標準的なもので少し柔らかめです。