珍カメ・変カメ

120一眼・二眼レフカメラ

 120フィルムとはいわゆるブロに−判のフィルムです。35mmカメラが普及するまでの主力として世界中で使われたものです。
 二眼レフは古くから作られ数々の名機を生んできました。一眼レフ時代に入ってもこの120フィルムと言う原版サイズの有利さが高画質を要求されるところでは大切なものとして6*6のものが作られて来ています。
 現在でも活躍する物が多く、あまり変なものは少ないのですが、日本では珍しいと言うものはたくさんあります。
 このフィルムは今でも販売されていますから、これらのカメラは実際に使って遊ぶことは出来ます。

 カメラの画像はクリックすれば大きくなります。解説は個人的な見解ですし、実物を手に出来ないものばかりなので不正確な場合があります。あくまでも、参考程度です。
 実用上の評価ではないものが多いですから、めぐり合えても自慢の種にするつもりでゲットしてください。持つことが楽しそうと言う基準で収録してゆきます。

名前 メーカー 解説 画像
シロ フレックス
CIRO FLEX
グラフレックス
(シロ)
アメリカ
グラフレックスと言えばかの有名なスピグラのメーカーです。このカメラは後にはGRAFLEX22に発展したものです。シロとは別の会社の名前ですがOEM供給した商品が沢山あります。レンズVelostigmat85mm3.5シャッターAlphaxT・B・10〜200というものです。アメリカ製ですが120フィルムのもので、アメリカ的でないものです。ただし、内部の機構はアメリカ的だそうです。三脚穴がカメラの横にあります。
セム フレックス
SEM
セム
フランス
 フランス製の二眼レフです。フランス製というだけでカメラの世界では珍しくなります。
 クランク巻上げが付いていますが、詳細は良く分かりません。カウンターが付いているようなのでセミオートマットくらいでしょうか。Bortiot75mmが付いているようです。
ディックス
DIX
デュオプタ
Druopta
チェコ
旧チェコスロバキアの大衆機メーカーの半分おもちゃのものです。メオプタ社の物はたくさん入ってきていますがこちらは少ないと思います。
固定焦点絞りは11と16、シャッターB・25・50・75と言うものです。フィルムは120を使います。
 この会社ではINKA、RIX、FOKAFLEX、DRUOFLEXなどの入門用の二眼レフを出しています。
ブリラント
BRILLANT
フォクトレンダー
ドイツ
フォクトレンダーのブリラントシリーズの一つです。ベークライトボディに名玉ヘリアーを乗せ、シャッターもコンパーです。ビューレンズが2.2くらいの明るいものが付けられた通常のものと少し違うものです。ベークライトは狂いにくく上部で軽いのでカメラに多用されていますが、ほとんどがおもちゃカメラです。こんな高級機に使われているのはこのシリーズくらいです。
マミヤ Cシリーズ
MAMIYA C2・3・220・330
マミヤ精機
日本
二眼レフでは異色のレンズ交換式を採用した高級アマチュア、プロ用のものです。焦点距離の長いものを取り付けるためにボディの奥行き稼ぎに伸びシロの大きな蛇腹を装備していて、接写にも強いカメラです。1960台初頭から生産され始め、C330などに改良されながら長く生産されました。レンズは上下セットで交換します。
 ワイドや望遠の使える二眼レフには、ワイドローライとかテレローライがありますが、レンズの選択肢などではこのマミヤが最高のものです。ピントフードも露出計組み込みのペンタプリズムまで用意されています。一眼のRBなどより構造が簡単で長生きのものが多いですね。
 レンズも、針金状のスプリングで押さえつけるという離れ業をやっています。
Welta Parfekta
ウェルタ パルフェクタ
ウェルタ
ドイツ
スプリングカメラの大手ウェルタ社が1930年代に作ったものです。二眼レフを蛇腹で小さくしようと言う試みです。蛇足?かも知れませんが珍しいものです。レンズはトリオプラン75mmなどがついています。
実用上は???ですが、持っていれば目立ちますね。
PENTACON 6
ペンタコン・シックス
東ドイツ  東ドイツの誇る6*6一眼レフです。
 そのそも、東ドイツが共産圏に編入された時、第二次世界大戦当時の世界一を誇るカメラ産業が二つに分割されてしまいました。その時、ツァイスの一部も東になり、西と同じテッサーを生産していたものです。
 計画経済の名の下にウエルタなど東側にあったカメラメーカーは徐々に統合され、経済の停滞と共に進化も遅れてゆきました。それでも、強制的にソ連に生産を移されたものより、ドイツ国内で生産されたものの方が、品質は安定しているようです。
 6*6の一眼ではハッセルが圧倒的な評価を得ていますが、このペンタコンは先進性などでは優れていたものです。決してスタイルがいいとか言うものではありませんが、『きちんと写真を撮る』と言う基本姿勢が見られるものです。
 同様なキエフに比べ。光漏れだとかのトラブルも少ないようです。
 海外市場では意外と安値です。使ってみるには面白そうですが、トラブルを起こした時は???でしょうね。