Paxina 29
パクシナ29
モノクローム試写

 ドイツ・ブラウン社パクシナ29
 Steinar Bayreuth 75mm 2.9
 試写結果はレンズに切れが不足している感じです。順光に関しては一応の写真は取れても逆光に近づくとニジミが発生して線明度が落ちてきます。モノクロでは甘さとなってきます。カラーで撮ればまた別の表現になると思います。
 レンズが必要以上に明るい設計にしてあることが、マイナスに働いていると思います。これは、1940年から50年代の大衆カメラの明るいレンズに良くあることです。明るいレンズが高級レンズというような風潮があったことは確かです。しかし、カメラ選びとすれば良く言われるように、そのカメラの一番明るいレンズより二番目を選べが正解かな・・・と思います。それと、大衆カメラは無理しても限界はあるでしょうね。この時代120もカメラで2.8クラスはローライとは超高級にはありますが、普及機ではウェルタにあるくらいでしょうか・・・

 曇天の下でならまあまあの移りを示しています。おもちゃでないことは確かです。
 どうやら後ろにピントが抜けたような気がします。にしても、テッサーなどに比べると甘いのは仕方ないでしょうね。
描写力も充分基準に達しています。ただ、若干露出に関して神経質なレンズのような気がします。それ以外は35mmカメラと同じ感覚で6*6が取れる優れものです。サイズから誰も120フィルムカメラだと思いませんね。