IKONTA 521/2
イコンタ 521/2
テッサー・モノクロ試写

 ツァイス・イコン イコンタ 521/2
  カール・ツァイス・イエナ・テッサー 105mm 3.5 
1938年
  コンパーラピッド B 1 〜 400

 テッサーらしい端正な描写です。・・・クリックで拡大します
 黄砂の日で、中景からすでにカスミが始まっていますが、細かいところまできっちり写し取るのはさすがと思えます。レンズは100%OKとは言いかねるものですが完全に実用に耐えられます。とても並みの35mmカメラの太刀打ちできるものではありません。レンズの製造年は1938年の番号になっています。
 この画面もノーカットですが6*9と言う画面をカバーしても隅っこでも特に像の乱れは感じられません。
 このカメラは左手シャッターになりますからホルドに戸惑う感じはします。少し硬めのシャッターレリーズですがどこで落ちるか分からないと言ったものではなくポイントの分かりよいものです。

 それぞれクリックすると拡大しますが、「らしい」描写かと思います。
 一枚目の写真も上天気ではなく黄砂もある日ですがこれだけの緻密さがあれば大伸ばしにも耐えられるレベルの状態を保っているようです。
 二枚目石垣のものは最短距離の1.5mで絞り5.6の状態です。同じような条件でセルフィックスのロス・エクスプレスでも撮影しましたが、テッサーの方が前後のボケも小さいようです。特に前のボケは刈るかに少なくなります。その分イメージは硬くなるのかもしれません。
 古いカメラの場合、本来の性能なのか同化の判断がつきにくいのですが、60年以上前の新品当時はこれより上だったはずですから、やはりテッサーはすばらしいと思います。
 この521/2には前にレポ−トしたノバー105mm付きの他にオプトン・テッサー付きの物があるようです。近々これのレポートのできる予定です。そちらは赤文字の
のついたレンズだと思いますので劣化していなければ更にすっきりした画面になるはずです。

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